IPOの抽選に参加するための申込方法が、『前期型』を採用している証券会社と『後期型』を採用している証券会社の2種類あります。
IPO投資では前期型の証券会社が一般的になりますが、後期型を採用している証券会社が特殊となります。
IPO株に当選するには、抽選に参加する事が絶対条件になるので、前期型と後期型の抽選の違いは把握しておいたほうがいいでしょう。
前期型と後期型の申込み方法や注意点を詳しく解説したいと思います。
前期型と後期型の大きな違いは?
IPOの申込みで前期型と後期型の違いは、抽選日が違うことで抽選に参加する方法も違ってきます。
IPOに申込みする流れとして普通は、ブックビルディング後に公募価格が決定して抽選を行う『前期型』が一般的です。
前期型を採用している証券会社では、抽選申込時に資金の入金が必要だったり、資金の入金が不要で抽選に参加できたりする証券会社があります。
少し特殊なのが『後期型』で、購入申込後の抽選になるので、前期型よりも後に抽選が行われることになります。
後期型を採用している証券会社で抽選参加するには、IPOの申込みで最終段階になる購入申込が必要になるので、必ず購入資金の入金が必要になってきます。
前期型の抽選参加方法
IPOを取扱う証券会社のなかで普通は、前期型を採用している証券会社が一般的です。
前期型の抽選参加の流れは以下になります。
- 仮条件の決定
- ブックビルディング期間の開始
- ブックビルディングに申込み
- 公募価格の決定
- 抽選
- 購入申込期間の開始
- IPO上場
前期型では、公募価格の決定後の購入申込前に抽選が行われます。
ブックビルディングの期間内に抽選対象になる申込みを行い、あとは抽選の結果を待つことになります。
抽選で当選していれば、購入申込期間に購入申込か購入辞退を選択することになります。
抽選結果で落選していれば、この時点で参加していたIPO銘柄の申込みは終了となります。
後期型の抽選参加方法
IPOを取扱う証券会社のなかで後期型を採用している証券会社はあまり多くありません。
後期型の抽選参加の流れは以下になります。
- 仮条件の決定
- ブックビルディング期間の開始
- ブックビルディングに申込み
- 公募価格の決定
- 購入申込期間の開始
- 購入申込
- 抽選
- IPO上場
後期型では、購入申込期間終了後に抽選が行われます。
後期型の抽選に参加するには、ブックビルディングの申込みも必須で、その後の購入申込期間に購入申込をすると抽選に参加できます。
ブックビルディング申込と購入申込の2段階の申込みが必要になります。
抽選参加で注意するのは後期型
IPOの申込みでは、前期型の証券会社が一般的と覚えておけば大丈夫です。
後期型の証券会社が少し特殊になり、注意点があります。
2段階の申込み忘れ
前述しましたが、後期型はブックビルディングと購入申込の2段階の申込みが必須です。
IPO銘柄は日にちが重なって数社出てくることが多いので、幹事になった証券会社からの申込みも重なって、資金繰りや銘柄の選別などに頭を悩ませることも多くなり申込み忘れなどがでてきたりします。
そのため、ブックビルディングの申込みだけで抽選に参加できることが一般的なので、抽選参加の購入申込を忘れてしまって抽選対象外にっている事も多々あります。
逆に、ブックビルディングの申込みをしてなくて、購入申込を行おうとしても申込ができないので抽選には参加できません。
後期型では、「ブックビルディング → 購入申込」の2段階の申込みを忘れると抽選対象外になるので注意してください。
当選すれば購入キャンセル (購入辞退) は不可能
後期型証券会社の抽選で当選となれば購入のキャンセルはできません。
前期型では、ブックビルディング後の購入申込前に抽選が行われるため、当選していれば購入キャンセルの選択もできますが、ペナルティを課す証券会社もあります。
後期型では抽選参加のために、購入資金を必ず入金してから購入申込を行い、購入申込期間終了後に抽選が行われるため購入キャンセルの選択は無く、当選すれば購入することになります。
購入申込をした時点で、当選すれば必ず購入するということになります。
そのため、公募割れの可能性がでてきたIPO銘柄に当選してしまっても、前期型ではキャンセルの選択ができますが、後期型では購入の選択しかないので抽選参加 (購入申込) する前にIPOの選別に注意してください。
まとめ
- 大きな違いは抽選日と申込み方法
- IPO申込みは前期型が一般的
- 前期型はブックビルディング申込みで抽選対象
- 前期型の抽選日は公募価格決定後すぐ
- 後期型はブックビルディングと購入申込の2段階で抽選対象
- 後期型の抽選日は購入申込期間終了後
- 後期型での当選は購入キャンセルができない
前期型と後期型の違いを解説してきました。
前期型が一般的なので、後期型の注意点を押さえておくことが必要でしょう。
後期型では2段階の申込みが少し面倒ですが、抽選日のズレを利用した資金効率を上げれるメリットがあります。
気になる人は後期型を採用している楽天証券の記事を参考にしてみてください。
前期型と後期型はIPOの申込みで大きく分類した2種類になります。
IPO申込みの細かいルールは証券会社によって違いますので、下記の記事も参考にしてください。