IPOは、企業が厳しい審査にクリアできれば証券取引所 (東証やジャスダックなど) に新規上場承認されます。
いつでもIPO投資ができるわけではなく、新規上場承認されたIPOを探さなければいけません。
特にIPO投資初心者は、どこでIPOする企業を探せばいいかわからないと思うので、IPOを探して主幹事と幹事に決まった証券会社を調べる方法を詳しく解説したいと思います。
証券取引所で新規上場承認されたIPOを調べる
証券取引所で新規上場承認されたIPOを調べるのが、早くて確実な情報です。
IPOの情報を発信しているサイトが多くありますが、ほとんどが証券取引所の情報をもとにしています。
IPOの上場承認が決まった場合は、各証券取引所のホームページで15時30分頃から情報開示されるようになります。
新規上場承認されたIPOだけを検索することができるので、探しやすさも文句なしです。
あとで解説しますが、IPOの情報を開示する時間では、EDINETの15時が最も早いIPO情報を確認できるサイトになります。
IPOは、東京証券取引所に上場することがかなり多いので、まずはここから調べるのがいいでしょう。
証券取引所でIPOを調べる手順
東京証券取引所からIPOの調べ方を説明します。
まずは、日本取引所グループのホームページに行きます。

①、②、③の順にマウスを合わせて行き最後の③の『新規上場会社情報』をクリック。
下記のページに移動するので、ここで上場承認されたIPOを確認できます。

ここで主幹事や幹事になった証券会社も調べましょう。
ニューラルポケット (株) の会社概要①のPDFファイルを開く。
下の画像のページが開きます。

『幹 事 取 引 参 加 者』の、みずほ証券が『主幹事』になります。
ページを下にスクロールしていきます。

『元 引 受 取 引 参 加 者 等』の各証券会社が『幹事』になります。
IPOの上場する証券取引所は、東京証券取引所がほとんどですが、たまに地方証券取引所でIPOが上場することもあるので、下記の地方証券取引所も調べておくといいでしょう。
証券会社で新規上場承認されたIPOを調べる
口座開設している証券会社でIPOを調べる方法は、その証券会社が『主幹事』『幹事』『委託幹事』になった時にホームページ内でIPOの情報が記載されます。
自社が主幹事、幹事、委託幹事、になったIPOの情報しか記載しない証券会社がほとんどなので、すべてのIPO情報を調べるのは不可能です。
IPOの情報を記載される時間も証券会社によって違いがあり、証券取引所よりも遅いです。
どの証券会社が幹事に入るかは、IPOごとに違うので、できるだけ多くの幹事からIPOの申込みを行いたい人は、この調べ方はあまりおすすめできません。
ただ、『委託幹事』だけは、証券取引所のホームページや目論見書にも正式な記載がされないので、各証券会社で調べる必要があります。
委託幹事になりやすい証券会社はある程度決まっています。
同じグループの証券会社が幹事になった際に、その証券会社からIPO株の販売を委託されることが多いので見つけやすいです。
証券会社でIPOを調べる手順
どの証券会社もIPOを調べる手順はあまり変わらないので、今回は委託幹事になることが多い岡三オンライン証券で、委託幹事でIPOの取扱いがあるかを調べてみましょう。
まずは、下の画像の幹事証券会社を確認してください。


「証券取引所でIPOを調べる」でも幹事の証券会社を確認しましたが、IPO銘柄のニューラルポケット (株) の幹事証券会社に岡三オンライン証券の記載はありません。
岡三証券とありますが、この証券会社は同じグループ会社で、岡三オンライン証券ではありません。
岡三オンライン証券のホームページで確認してみましょう。

岡三オンライン証券のログイン画面からID、パスワードを入力してログインします。

青枠内の『取引』をクリックします。
下の画像のページに移動します。

青枠内の『IPO/PO』をクリックします。
下の画像のページに移動します。

IPO銘柄のニューラルポケットの申込み受付をおこなっていることがわかります。
委託幹事を調べるには、委託幹事になることが多い証券会社をある程度把握しておき、その証券会社のホームページでIPO情報をマメにチェックする必要があります。
今回は岡三証券が幹事入りしているので、同じグループの岡三オンライン証券が委託幹事としてIPOの取扱いをおこなっています。
このように同グループが幹事になった時は、委託幹事を引受ける事が多くなっています。
委託幹事を調べる手順をメインに解説しましたが、証券会社でIPOの取扱いがあるかを調べる手順もあまり変わりません。
IPOの取扱いがある証券会社では、『IPO』や『新規公開株』といった項目をたどっていけば確認できます。
EDINETで新規上場承認されたIPOを調べる
EDINETとは、金融庁が提供するシステムを利用した、有価証券報告書等の開示書類を観覧できるサイトで、誰でも無料で観覧できるサービスです。
詳しい概要は以下を確認してください。
EDINETは、「金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム」のことで、有価証券報告書、有価証券届出書、大量保有報告書等の開示書類について、その提出から公衆縦覧等に至るまでの一連の手続きを電子化するために開発されたシステムであり、以下の目的の実現のため、24時間365日(定期保守等の計画停止期間は除く。)、稼働しています。
引用元 金融庁
● 有価証券の発行者の財務内容、事業内容を正確、公平かつ適時に開示すること。
● 有価証券を大量に取得・保有する者の状況を正確、公平かつ適時に開示するこ と。
● 投資者がその責任において有価証券の価値その他の投資に必要な判断をするため の機会を与え、投資者保護を図ること。
EDINETは、IPOが新規上場承認されれば15時に情報開示され、証券取引所よりも30分早くIPO情報が確認できる1番早い情報収集サイトになります。
証券取引所で探すには、『新規上場会社情報』のページからIPOだけの情報を表示することができましたが、EDINETでIPOを探すには、大量にある『有価証券届出書』の中から『有価証券届出書 (新規公開時) 』と表示された書類を探さなければいけません。
毎日15時に書類を確認していれば、新規上場承認があったIPOの書類が上位に表示されて最速で見つけやすくなりますが、IPOの書類だけではなく次々と大量の新しい書類が更新されていくので確認するタイミングがズレれば、証券取引所で探すよりも見つけにくくなっていきます。
新規上場承認されたIPOの情報だけを検索することができないので、取り急ぎでなければ証券取引所のほうが使いやすい感じがします。
EDINETでIPOを調べる手順
EDINETでIPOを調べる手順を見てみましょう。
まずは、EDINETのホームページにいきます。

①の『書類検索』をクリックします。
下記の画像ページに移ります。

②の『書類詳細検索』をクリック。
下記の画像ページに移ります。

③の『書類種別を指定する』をクリック。
④の『書類種別を指定する』を選択。
⑤の『有価証券届出書』に☑を入れる。
⑥の『検索』をクリック。
下記の検索結果の画像が表示されます。

多くの書類が表示されますが、⑦の『有価証券届出書 (新規公開時) 』と表示されている書類が新規上場承認されたIPOになります。
今回は、こちらのニューラルポケット (株) の主幹事と幹事の証券会社を調べてみましょう。
⑦の『有価証券届出書(新規公開時)』をクリック。
下の画像のページに移動します。

提出本文書の目次で調べたい項目に飛べるようになっています。
⑧の『株式の引受け』をクリックすると下記の画像にスクロールしてくれます。

赤枠の『引受人の氏名又は名称』の欄が幹事証券会社になります。
主幹事も確認してみましょう。

目次で⑨の『募集又は売出しに関する特別記載事項』をクリックすると上記の画像にスクロールするので、ここの矢印の赤枠部分に主幹事が記載されています。
今回は、みずほ証券が主幹事になっていることが確認できます。
どうしても最速でIPO情報を調べたいのであれば、EDINETしかありません。
まとめ
新規上場承認されたIPO情報の探がしかたを3つ解説してきました。
- IPOだけを探しやすいのは証券取引所がおすすめ
- 委託幹事を調べるには証券会社が必須
- IPO情報を最速で探すならEDINETがおすすめ
新規上場承認されたIPOの探しやすさは証券取引所になりますが、最速で探したいなら、EDINETになり、委託幹事を調べるには証券会社で調べないといけません。
IPOを探すにも、それぞれ特徴があるので何度か使用してみて、自分にあったIPO情報の探し方を見つけてみましょう。