野村證券は、日本で最大手の総合証券会社です。
創業からの歴史も長く、預かり資産や口座開設数もトップの規模があります。
野村證券のIPOの取扱い実績・主幹事を引き受ける数もトップクラスでIPOに参加できる機会が多くあります。
しかも、前受金不要 (資金不要) でIPOの抽選に参加にできるので、IPO個人投資家にはありがたい証券会社になります。
IPO投資をするには、主幹事トップクラスの野村證券の口座は必須になるでしょう。
ここでは野村證券のIPOルールを詳しく解説していきます。
野村証券の特徴・実績
野村證券のIPO取扱い実績は豊富な実績になっています。
IPOの割当て株数が多い主幹事になる機会もトップクラスの実績です。
年 | 全IPO数 | 主幹事 | 幹事 |
---|---|---|---|
2017 | 90 | 27 | 11 |
2018 | 90 | 23 | 14 |
2019 | 86 | 17 | 18 |
IPOの主幹事を引き受けることが多い野村證券は、資金不要でのIPO抽選参加が可能です。
そのため抽選参加時点では資金繰りに悩むこともないですし、IPOの当選率が多いのは主幹事からの申込になるので気軽に抽選参加できるメリットは大きいです。
野村證券は店頭取引がメインの総合証券会社なので、IPO株の配分も預入資金や取引手数料などで優遇される裁量配分が店頭で多く配分されています。
ネット抽選では完全平等抽選になりますが、口座開設数がトップの野村証券なのでIPOの抽選参加者も必然的に多くなるので競争率は高くなっています。
野村證券の口座開設は、『本・支店』と『野村ネット&コール』の2種類の口座があります。
本・支店口座は、店舗窓口等で相談でき、投資情報の提供や取引の提案などを受けながら取引が行えます。
その分、取引手数料等は高めになっています。
この口座では、IPO株のネット抽選配分と店舗からの裁量配分の両方に申込できますが、店舗からのIPOの裁量配分は野村證券にかなりの手数料を貢献している優良顧客でないと配分してもらうことはないでしょう。
貢献してもいないのに配分の話しがくるときは、そのIPO株が不人気か大型で、引受けた配分株数がさばききれないなどの理由かもしれません。
そのようなIPO株は公募割れの可能性が大なので注意してください。
野村ネット&コールは、自分で情報収集しながら、自分のペースでインターネットを中心にオンライントレードで取引を行うのがメインになります。
本・支店に比べて取引手数料などは安く設定されてます。
IPO投資メインの一般投資家はこのコースを選ぶことが多いのではないでしょうか。
未成年口座でネット抽選のIPO申込は不可能になっています。
『本・支店』口座ですと未成年口座から、抽選配分ではない裁量配分のIPOに申込ができるみたいですが、優良のIPO株がまわって来ることは難しいでしょう。
口座数トップの野村證券でのIPO参加は競争率が高くなりますが、やはり資金不要で抽選参加できる点はありがたいものです。
野村證券のIPOルールを詳しく見ていきましょう。
IPO抽選配分
野村證券では、割当てられたIPO株の10%をネット抽選に配分しています。
抽選方法は、機械による無作為抽選で1人1口の完全平等抽選です。
ネット抽選では当選のチャンスは誰もが平等です。
IPO株残りの90%は、店舗での支店や担当者の判断で顧客に配分する裁量配分になります。
前述で説明しましたが、多くの資金があり、頻繁に取引をしたりして高額な取引手数料を支払っている優良顧客に配分されます。
店舗メインの証券会社では一般的な配分です。
一般投資家でこの裁量配分の枠に入るのはかなりハードルが高いでしょう。
IPO株を裁量配分してもらうために取引手数料を貢献したとしても、コストのほうが高くつくと思います。
野村證券での抽選配分で申込できる株数は、基本的に1単元 (100株) になり、株数を指定して抽選の申込ができないようになっています。
しかしIPO銘柄の購入代金の見込額が10万円未満になる場合は、10万円以上になる株数の申込に指定されます。
例として下記を参照してください。
IPO株でA銘柄の購入想定価格が1単元 (100株) 12万円としたら、10万円以上となるので1単元 (100株) の申込に指定されます。
IPO株でB銘柄の購入想定価格が1単元 (100株) 8万円としたら、10万円未満となるので、10万円以上となるように2単元 (200株) の申込に指定されます。
200株なので16万円の購入想定価格になります。
購入想定価格が1単元 (100株)4万円のC銘柄があったとしたら、10万円以上となるように3単元 (300株) の指定になり、12万円の購入想定価格になります。
抽選申込で指定されて申込んだ単元(株数)が当選した時の株数になります。
このように野村證券の抽選配分ルールは少し特殊になっています。
IPO抽選参加ルール
資金不要で抽選参加
野村證券は前受金(必要資金)が不要でIPOの抽選申込ができる証券会社です。
資金繰りを気にすることなく抽選に参加できるので、少額投資家には特に助かります。
主幹事トップクラスでありながら、このルールは素晴らしいものです。
資金入金のタイミングは?
野村證券では当選か補欠当選して購入申込を行うときにIPO銘柄の購入資金を入金すれば大丈夫です。
抽選参加時は資金の入金は必要ありませんので、IPOの申込が重なる時にも資金的にかなり助かるルールになっています。
資金拘束のタイミングは?
当選か補欠当選で購入申込みをした時点で購入申込資金が拘束されます。
補欠当選で繰上げ抽選の結果が落選なら、その時点で資金拘束が解放されます。
重複申込の資金は?
抽選参加は資金不要なのでいくらでも重複申込が可能です。
当選または補欠で購入申込する場合は、IPO銘柄の購入資金は必要になります。
抽選結果
『当選』『補欠当選』『落選』の3種類で表示されます。
補欠当選は購入申込を行えば、当選者の申込忘れやキャンセルなどで配分株数が残る場合に、繰上抽選が行われ当選すれば配分されます。
当選して購入する場合は、購入申込期間内に資金の入金と購入申込を忘れないように注意しましょう。
抽選結果は公募価格が決定した日の18時〜21時ごろに発表されます。
繰上当選の結果は購入申込期間最終日の21時ごろに発表されます。
当選後の購入キャンセルのペナルティは?
野村證券では当選後のキャンセルのペナルティはありません。
そのため急遽、公募割れのリスクがでてきた銘柄に当選しても気にせずキャンセルできます。
購入申込
IPOに当選したら、購入申込期間内にIPO銘柄の購入資金を入金して購入申込を行います。
購入申込期間内に購入申込をしないと当選キャンセル扱いになります。
よくありがちなのが、資金不要で抽選参加できるため、ほかの証券会社 (資金が必要) でも抽選申込を行うために資金を分散していて、資金の移動が購入申込期間内にまにあわなかったりすることがありますので注意してください。
まとめ
- IPO取扱い実績は主幹事トップクラス
- 口座開設は『本・支店』と『野村ネット&コール』の2種類
- 割当てられたIPO株の10%をネット抽選に配分
- 1人1口の完全平等抽選でIPO銘柄によって申込株数の指定がある
- 資金不要 (前受金不要) で抽選に参加できる
- 当選もしくは補欠当選の購入申込時に購入資金の入金が必要
- 購入申込時に資金拘束される
- 当選後の購入キャンセルのペナルティはなし
- 未成年口座からネット抽選のIPO申込は不可能
野村證券のIPOルールを解説してきました。
野村證券の口座開設者数は業界トップです。
IPOの主幹事になる機会もトップクラスで、なお資金不要(前受金不要)でIPOの抽選に参加できるので、IPO参加者の数もかなり多く、当選確率は高いものではありませが当選キャンセルのペナルティもないので気にすることは当選した時の資金のみです。
IPO株を購入するためには抽選に参加して当選しないと購入できません。
まずは抽選に参加することが必須条件になりますので、野村證券からの抽選申込は必ず行うべきでしょう。