岡三オンライン証券は、大正12年創業の岡三証券グループのネット証券です。
国内株式のインターネット取引では、ネット証券ランキングで1位を取ったこともある高機能のトレーディングツールは多くの投資家に支持されています。
岡三証券と名前が似ていますが、同じ岡三証券グループの別会社になりIPOのルールも違うので間違わないようにしてください。
岡三オンライン証券はなんといっても、前受金不要(資金不要)でIPOの抽選に参加にできるので、IPO個人投資家にはありがたい証券会社になります。
ここでは岡三オンライン証券のIPOルールを中心に解説していきます。
岡三オンライン証券の特徴・実績
岡三オンライン証券のIPO実績は、同じグループの岡三証券からIPOを委託される委託幹事がほとんどです。幹事数も増加傾向にあります。
年 | 全IPO数 | 主幹事 | 幹事 |
---|---|---|---|
2017年 | 90社 | 0社 | 23社 |
2018年 | 90社 | 0社 | 47社 |
2019年 | 86社 | 0社 | 37社 |
岡三オンライン証券は、資金不要でIPOの抽選に参加できるところがIPO投資にとっては大きな魅力の1つです。
未成年口座からのIPO申込も可能です。
そのため家族の多い人は資金不要で抽選回数を増やせて有利にるので、当選確率を上げるためにも未成年口座からの抽選参加はするべきでしょう。
現在のところ、岡三オンライン証券は委託幹事がメインになってます。
委託幹事は気付きにくい事が多く、IPOの抽選加者が少ない可能性もあり穴場とも言えるでしょう。
IPO抽選配分
岡三オンライン証券では、IPOの割当を受けた株を100%ネット抽選で配分する事が多くなっていますが、IPO銘柄によっては抽選だけではなく裁量配分も取り入れる事もあるようです。
抽選対象者にシステム的に番号(乱数)を付し、その番号を対象に抽選を行い当選者を決定します。
抽選配分方法はステージ制が採用されています。
完全平等抽選ではなく、ステージのランクによって優遇される抽選方法になります。
ステージ制の抽選方法
ステージ制での抽選は、3段階で抽選が行われ、配分割合も変わります。
ステージ制は、過去の取引での手数料額に応じて優遇される3つのステージがあります。
ステージは、『ステージS』『ステージA』『ステージB』の3つに分けられて以下のように抽選を3回行います。
抽選 | 対象ステージ |
---|---|
第1抽選 | ステージS |
第2抽選 | ステージSとステージA |
第3抽選 | ステージS、ステージA、ステージB |
抽選段階の配分率は以下のようになります。
抽選 | 配分割合 |
---|---|
第1抽選 | 45% |
第2抽選 | 45% |
第3抽選 | 10% |
ステージSになると全ての抽選に参加できることになりますね。
配分割合は第3抽選が1番少ない10%になっています。
完全平等で抽選されるのは、第3抽選の10%と言うことになります。
最も優遇されるのはステージSで、かなり有利になるのがわかります。
3ヵ月間の判定期間中により、ステージの対象が決定します。
各ステージの判定基準は以下になります。
ステージ | 判定基準 |
---|---|
ステージS | 判定期間中に信用取引手数料優遇コース「プレミアゼロ」または 「プラチナ」が1度でも適用になるか、 判定期間中の手数料合計が100万円以上。 |
ステージA | 判定期間中の手数料合計が10万円以上100万円未満 |
ステージB | 判定期間中の手数料合計が10万円未満 |
岡三オンライン証券で普段から大きな取引を行ってる人以外は、ステージA以上の判定基準を満たすのは結構ハードルが高いですね。
ステージSの『プラチナ』の判定基準でも、投資信託の残高が1,000万円以上 (プレミアゼロは3,000万円以上) 必要になるので、IPOメインの投資家には縁がないように思います。
当選は基本、1単元(100株)の配分になります。
当選者に1単元ずつを配分しても配分株数が余る場合は、複数単元の申込者を対象に抽選を行い複数単元を配分されることがあります。
ただ複数単元の当選がある場合は、IPO銘柄の人気がなく、公募割れ銘柄の可能性もあるので注意してください。
IPO抽選参加ルール
資金不要で抽選参加
前述でも説明した通り、岡三オンライン証券は前受金(必要資金)が不要でIPOの抽選に参加できる、数少ない証券会社です。
IPOが重なる時期や、少額資金でIPO投資に参加している人にとっても助かるルールになっています。
IPO投資は抽選に参加することが当選への第一条件なので、前受金が必要ない証券会社からの申込は積極的に行いましょう。
資金入金のタイミング
当選または補欠当選した場合に、入金締切日の15時までにIPOの購入資金を入金する必要があります。
岡三オンライン証券では、購入申込期間とは別に入金締切日が設定されています。
入金締切日までに購入に必要な資金が入金されていないと落選になります。
この入金締切日は、抽選日に抽選結果が出てから、翌営業日の15時までが入金締切日となり、非常に短い期間になっているので注意してください。
資金拘束のタイミング
資金拘束のタイミングは、当選か補欠当選の購入申込期間の開始日になります。
なので抽選参加では資金不要なので、当選か補欠当選して入金締切日までに入金し、購入申込開始日になれば資金拘束を受けることになります。
資金拘束が解放されるタイミングは、以下の通りです。
- 当選、補欠当選ともに購入申込期間に購入辞退で即解放
- 当選、補欠当選ともに購入申込期間に何も申込みをしない(申込忘れ)場合は購入期間最終日の16時に解放
- 補欠当選で繰上当選ならずの場合は購入申込期間最終日の16時に解放
重複申込の資金は?
前受金が不要でIPOに抽選参加できるので、重複申込はいくらでも可能です。
抽選結果
抽選結果は『当選』『補欠当選』『落選』で発表されます。資金入金タイミングの欄でも説明しましたが当選か補欠当選で購入申込をする場合は、入金締切期間に注意してください。
補欠当選での繰上当選する確率はかなり低いと思いますが、資金に余裕がある場合などは入金して繰上当選を狙ってみるのもいいかもしれませんね。
当選後の購入キャンセルのペナルティは?
岡三オンライン証券は、IPO当選後のペナルティはありません。
そのため公募割れの可能性が出てきたIPOもペナルティを気にする事なくキャンセルできます。
購入申込
当選か補欠当選で入金締切日までに必要資金の入金を済まして、購入申込期間がくれば購入申込を行います。
購入申込期間内に購入申込を行わないと、購入辞退扱いになります。
補欠当選での購入申込は、購入申込期間最終日の15時以降に繰上抽選が行われ、繰上当選すればそのまま購入となります。
まとめ
- 主に岡三証券からの委託幹事
- 幹事実績は豊富で増加傾向
- IPO割当株数は基本100%ネット抽選配分
- 抽選方法は手数料の貢献などで優遇されるステージ制を採用
- 前受金なしでIPOの抽選参加が可能
- 当選後は入金締切日に注意
- 購入辞退(キャンセル)のペナルティはなし
- 未成年口座からのIPO申込が可能
岡三オンライン証券のIPOルールを解説してきました。
IPO投資において、岡三オンライン証券の1番の魅力は、資金不要でIPOの抽選参加ができるところでしょう。
抽選方法は、取引手数料を多く貢献すると優遇されるステージ制を採用していますが、このステージ制の優遇を受けるのは、一般IPO投資家には厳しく感じます。
資金面での優遇が難しいIPO投資家としては、IPO抽選参加は資金不要なため家族口座からも多くの抽選に参加して当選確率を上げるのも有効です。
資金不要でIPOの抽選参加できる証券会社は貴重なので、岡三オンライン証券の口座は必要になることは間違いないでしょう。